あなたは9名の新入社員さんに1,200万円の教育費を出せますか?(逆境を乗り越えた23TTコース修了のN社長の改革と理念経営)

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親愛なる皆様
お元気ですか。


1)
先日、私の出身である川西青年会議所の例会講演に参りました。
驚くほどの礼儀正しさとおもてなしに、涙をこらえながらの講演でした。
我われの時代よりも真摯であり、真剣であり、真面目であり、感動しました。


2)
帰宅してから、すぐに田舞塾の教育ケースに着手し、
23TTコース修了のN社長様の田舞塾・教育ケースの設問などをチェックしましたが、
前回のH社長同様、今回も誠に凄い教育ケースの事例となりました。
真剣に経営している人には、深い哲学があります。


3)
翌日には、明治の森・箕面国定公園の「学問の道・時習堂」にて、仕上げを行ないました。
福島君が「ケースメソッドで学ぶ幹部育成セミナーの準備もある中作成してくれましたが、
最終設問をケース提供者と打ち合わせしながら、感動していました。


4)
N社長は、お父様の巨額の負債をあえて引き受けて、会社を引き継ぎました。
社長就任以来、10数年は順調に増収増益を続けておられ、ほとんどの負債を償却されました。


5)
偶然にも、4月と5月の田舞塾の教育ケースが23TTコース修了者で続きます。
この23TTコースの社長専務会メンバーは、揃って学びの継続をされています。
もう、学び続け、人財を育成しない限り生き残れない時代です。


6)
N社長は「自社は人財しかない」という哲学で、様々な人財育成に力を入れておられます。
各30拠点の幹部社員さんは、全員が実践コース(PSV)卒業です。


7)
社内大学などの制度もつくられ、その上でN社長は新入社員を100日間教育されています。
3か月で1,200万円近くかかるそうですが、「人が価値を生む」という信念で臨まれています。


8)
4月入社から7月の100日のカリキュラム終了後は、店舗配属となりますが、
月に1度のフォローアップ研修を行なうと共に、
4か月毎に初級技術コンクール基準での検定試験を行うのです。


9)
私は経常利益率10%を目標とした経営を提唱していますが、
N社長のこうした「未来構築費」の投資は正しい判断だと思います。
企業は何よりも永続が第一です。


10)
2017年入社の9名は誰ひとり離職することなく頑張っているそうで、
何よりもN社長の経営哲学が素晴らしいです。
N社長も松下幸之助翁を尊敬しておられて、嬉しい限りですね。


11)
田舞塾の教育ケースには、波乱続きの実情と、
どのように黒字化し、業績を上げているかが克明に記されています。
社長に就任した当初から、取り組んできた社内体質の改革も、
抵抗にあいながらも、紆余曲折を経て、7年目の2012年頃から歯車が回り出しています。


12)
最初に改革に着手してから、実に7年かかっているのですね。
これぞ、まさしくN社長の執念であり、リーダーシップです。
それが、結果的に数字に顕著に表れたのですね。


13)
この業界では「経常利益率?%を出せば優良企業」と評価される目標を2012年に達成されました。
12年にはすべての拠点が黒字に転換します。


14)
その後も全拠点黒字を毎年継続しており、財務体質は飛躍的に強化され、
大きな負債で苦しんでいたにも関わらず、2015年には遂に無借金経営を実現されました。


15)
銀行の巨額債務に押し潰されそうになり、会社が人手に渡るかもしれない危機を経験したN社長は、
素直に「安心感の意義」を述べています。
(私は、マスターコミュニケーションでは、社長も幹部もこのような体験を経て、
 自分で獲得した真の「自己効力感」を持つように講義しています。理論だけではだめなのです)


16)
事業を引き継いでから、次々に手を打ち黒字経営を継続してきましたが、
着実に借入金を返済するというプレッシャーとの闘いでもあったのですね。


17)
借入金過多の状況を改善し、自己資本比率を上げていくためには、
まず損益計算書の質を上げなければなりません。
つまり、毎月毎月、着実に黒字経営を果たすという事に他ならないわけです。


18)
厳しかったのは、2011年3月11日に発生した東日本大震災で、リーマンショックから回復しつつあった時でした。
再び、売上は落ち込み、半年後には資金繰りが行き詰まるところまで追い込まれたのです。


19)
しかし、N社長は所長会議で役員や20数名の所長たちにこう宣言しました。
「会社を残すことより、社員とその家族を守ることが大切だと考えています。
 だからリストラはしません。
 実際売り上げは落ち込んでいますが、会社の体力が続く限り社員を守ります」


20)
私はこのような言葉に弱いのですね。
自分だったらと思うと、N社長の前では立派なことは言えないわけです。
前回の23TTコース同期のH社長のケース・メソッド授業でも、H社長の偉大さに感動しました。


21)
N社長の次の言葉は、真の優しさと真の経営の厳しさを知った人間でなければ言えない言葉です。

「今回の地震や福島原発事故はあなた方のせいではないのだから、会社が守ります。
 でも、この難局を乗り切って業績が上がって順調になっても、
 お客さまに真剣に向き合っていない社員がいれば、その社員には辞めてもらいます」


22)
それぞれのTTコースには、素晴らしい経営者がいますが、
TTコースを担当する者として素直にN社長のこの言葉の凄さに教えられました。
電話でお話しましたら、一貫経営は、23TTの課題文献だった
「松下幸之助に学ぶ 指導者の一念」が大いに参考になったとお伺いしました。
松下経営哲学は、無言でN社長を救われたとも言えるでしょう。


23)
5月の田舞塾、ケース・メソッド授業が楽しみですが、
逆境を乗り越えられたN社長のその勇気に、心から拍手を送ります。

田舞徳太郎

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プロフィール

  • 日創研グループ 代表 田舞徳太郎
  • 「中小企業の活性化」を事業目的とする日本創造教育研究所グループの代表。
    このブログでは、東奔西走の日々を書きつづります。

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このブログ記事について

このページは、田舞通信が2018年5月 1日 13:10に書いたブログ記事です。

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