結局人間は「どんな言葉」に突き動かされるのかで決まるのですね(武蔵の言葉)

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親愛なる皆様

お元気ですか。

 

今日の教訓(松下経営哲学)

「幸之助は、「経営というものは自分で汗を流し、自分で吸収して、そして、自然に会得するもの」と、

人一倍働いていました。

経営とは、考え、考え抜くことによって得心し、新たな行動のエネルギーを生み出してくるものです。

成功のコツをつかむまで、絶対に辞めない。やり切るということです。

これが経営者の命をかけるということだ、と教えられました。」

                    木野親之先生(松下幸之助に学ぶ指導者の365日)

 


1)今日は9日ぶりに自宅です。東京青梅市の吉川英治記念館を訪問し、ご子息である館長さんと打ち合わせをしました。帰宅してすぐにサウナに行き、しっかり針治療をして原稿を書いています。九日間は充実した日々でした。

 

2)多くの方々に、本当にお世話になりご支援をいただいていることを実感した日々であり、 本来なら私がしなければならない苦労を、たくさんの方々が担って下さっています。

日創研・経営研究会の皆様方,「理念と経営」経営者の会の皆様、岡山の方々、経営理念塾の皆様に感謝申し上げます。

 

3)吉川英治記念館で、貧しい環境から小説家になる夢を描いて、昭和10年から宮本武蔵の連載を始められ、まさに「時の人としてもてはやされ」た吉川英治先生にふれる事ができました。しかし、苦労をした経験のある人は「有頂天」になりません。

 

4)帰りに、吉川英治先生の書や随筆を購入しましたが、「我以外皆我が師」「朝の来ない夜はない」の書をじっと見つめながら、何か、心からこみ上げるものがありました。私はすぐに少年期や青年期を思い出す癖があり、苦難の時を忘れません。

 

5)包装に時間がかかる間、「朝の来ない夜はない」の吉川英治先生の生の書に心打たれました。単なる言語では分かっていても、実際に生の声を聞いているようで、初めて心身に沁みこみました。

 

6)少年期の苦労や孤独感や、青年期の逆境や呻きに近い体験が、「ああ、あの時が自分の夜だったのだ!」と、思わず懐かしささえこみあげてきました。まだまだ夜明けはきていませんが、更に努力をして「美しい朝」を迎えたいと思います。

 

7)私は、二宮尊徳翁の「大根と人糞」の話が大好きで、30代の頃の講演でもよくこの例え話をお伝えしました。一本の大根を育てるためには肥やしが必要であり、肥やし(人糞・苦労)を嫌がってはうまくいかないのです。

 

8)何故、私がくどいように、「安易に仕事をしてはいけない。大きな志を抱いて苦労や孤独から逃げるな!」と言いつづけているのは、この「大根と人糞」の二宮尊徳翁の考え方が根幹にあるのです。吉川英治先生も、辛酸から「朝の来ない夜はない」と述べたです。

 

9)ややもすると、どこの大学を出たとか、どんなキャリアを持っているとか、認知能力(数字で図れる能力)で評価します。現代人が忘れているのは、思いやりとか、優しさとか、真心とか、真摯さとか、努力とか、数字で測れない真の能力です。吉川英治先生の宮本武蔵は、武蔵の内面に迫っていますが、内面を育てるのは教科書ではなく実行と体験による気づきです。。

 

10)昭和19年に、青梅市の今の記念館の場所に疎開されますが、今日は吉川英治先生の原稿を書かれていた場所に座りました。見事な庭が見えて、まるで箕面「学問の道・時習堂」の隣の茶室に座っているようでした。同じお部屋にいる。不思議です。

 

11)伊與田覚先生は、生前、安岡正篤先生と吉川英治先生の話題を話して下さいました。

「赤坂かどこかの料亭で数人でご宴会をされている時、安岡正篤先生の前で固い姿勢を崩さない吉川英治先生に、

ある芸妓さんが、「いつもそんな緊張ばかりをしていると駄目ですよ」とたしなめられたそうです。

 

12)その芸妓さんの言葉からヒントを得て、「小説・宮本武蔵」の吉野太夫と武蔵の会話の場面が書かれたのだそうです。安岡正篤先生は吉川英治先生を評して、絶えず「学ぶ姿勢」を崩さなかったといいます。 吉川館長にそのことをお伝えしましたら、そんなエピソードがあるのですか?と喜んで下さいました。

 

13)又、ある書物ですが、後藤新平の記念館の起工式の日、読売新聞の中興の祖・正力松太郎が挨拶に立たれます。

「読売が苦境に立った時、私は後藤新平さんの家に行き、5万円?がどうしても足りません。何とか用立てして欲しいとお願いしました。

後藤新平さんは、一週間待てと言って、一週間後にお金を準備してくれましたが、後で知ったのですが、その資金の全額は、

知り合いに頭を下げて借りてきて、それを私に用立ててくれ、読売を救ってもらったのです・・・・・・」

 

14)その時にぽろぽろと大粒の涙を流し、泣きながら、「正力さん、僕にはそんな人は誰一人いなかった」と言ったのが、一番前の席に座っていた吉川英治先生だったのです。そんなエピソードをお伝えしましたが、館長も初耳だったようです。

 

15)昔は誰もが「人情の機微」を知り、真の信頼感や、人間関係を作っていたのですね。「信なくば立たず」の世界でした。現代は一部を除いて、多くの書物はハウツウ物が多くなり、人情の機微を描いた小説も少なくなったように思います。吉川英治先生は、苦労を重ねたが故に心が曲がっていたところもあったと評論をする人もいます。

 

16)しかし、毎日、武蔵の原稿を書きながら、自らの生き方を重ね合わせてペンを走らせ、武蔵の成長と共に、自らの成長を創り上げていったと論評する人もいます。人はみんな自らの成長を仕事と共にしていくのだと考えていますが、吉川英治文学のすべての作品には、著者の心の叫び、呻きの声が詰まっているのです。

 

17)岡山の古市さんから、宮本武蔵の「我・事において後悔せず」に関するご相談を頂いた時、すぐこの記念館に行くようにお勧めしました。五輪の書をまとめて、そのレジュメを持ってお伺いしましたが、古市さん、景山さん、上野さん、扇野さんに感謝します。館長との長い話し合いでたくさん学びました。

 

18)「何事も人に頼まれたらそれをチャンスにしなさい。田舞さんね、人生には無駄はないのですよ」と伊與田覚先生にお教え頂きました。まさに頼まれごとが、大きな学びの機会になります。人生は何かを人に与えるのではなく、人から与えられているのですね。あの時に、多忙を理由に古市さんの依頼を断っていたら、記念館行きを勧めていなかったら今日の日はありません。感謝です。

 

19)さて、第14期社長塾も昨年の人数を超えました。千葉の江口省吾社長は、電話一本でその日にお申し込みを頂き、「逆境!その時経営者は・・・」に登場したお父さんを超えるような業績を上げています。彼はTTコースのあとに、業績アップ6か月研修やマネジメント養成6か月コース等を受けて、立派な成績をつくり、現在アドバイザーです。

 

20)江口社長は小さい頃から父親の苦境の姿をみているだけに、算盤をこえた人情の機微が分かるのでしょう。土木の仕事ですが、荒くれ職人さんが「江口社長を支える!」と宣言し、理念と経営・社内勉強会も行いながら、次々に仕事の仕方を革新して、生産性を上げています。

 

21)彼は若いから「自分も行っていいのですか?」と疑問に思ったかもしれません。しかし、今の自分の力に合わせて学ぶ人は、結局うまくいきません。若い時には大きな理想を掲げて背伸びして、大いに自らに負荷をかけ難関に挑むべきです。

 

22)単なる古典を学ぶのが社長塾ではありません。伊與田覚先生は「論語を語る」のではなく、実行することを説かれました。そして、「あんたは「論語とソロバン」でやりなさい。もう大丈夫や」というお言葉を頂戴しました。今は不安で落ち着きません。必死に、「人生と経営の原理原則」を伝えていきたいと思っています。

 

明日は伊與田覚先生のご自宅に参り、先生の書斎に残っている書籍を、箕面「学問の道・時習堂」に移して、二階の部屋を二部屋と、観川亭(私の好きな作家や詩人の書を飾っていた場所)を模様替えして、伊與田覚文庫、応接間など、

先生を偲ぶ記念室の進み具合を見に行きます。

 

「なりたかった自分になるのに、遅すぎるということはないの。何事も実現するまでが、一番楽しい。もっとバラの花が欲しければ、もっとたくさんのバラの木を植えなさい。」

 

イギリスの女性作家・ジョージエリオットの言葉と、吉川英治先生の「朝の来ない夜はない」をしみじみ噛みしめています。

聖書は「はじめに言葉ありき・・・」から始まりますが、結局人間は「どんな言葉」に突き動かされるのかで決まるのですね。

田舞徳太郎

 

 

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プロフィール

  • 日創研グループ 代表 田舞徳太郎
  • 「中小企業の活性化」を事業目的とする日本創造教育研究所グループの代表。
    このブログでは、東奔西走の日々を書きつづります。

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このブログ記事について

このページは、田舞通信が2017年3月12日 20:55に書いたブログ記事です。

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