男三代・それぞれに生きる道は違う(陰で支えた女性三代・ファミリーストーリー)』

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1)
先日、作曲家の船村 徹先生がお亡くなりになりました。
大衆を愛し、大衆と共に歩まれた先生のご冥福をお祈りします。
若い時の辛い日々を乗り越え、立派に世に出られましたが、
高野さんという相棒の作詞家を肺結核で26歳の若さで失い、心が折れそうになったそうです。


2)
失意のどん底におちて、その親友を生涯忘れずに、
お話の中では必ず早逝した高野さんという親友との思い出を語っておられました。


3)
月刊『理念と経営』にもご登場を頂きましたが、「別れの一本杉」の哀愁のあるメロディは若い頃に大好きでした。
特に、私の貧乏暮らしの最中にヒットした故・村田英雄さんの「王将」には、歌詞と共にメロディにも励まされました。


4)
「吹けば飛ぶよな 将棋の駒に 賭けた命を 笑わば笑え・・・」将棋に人生を懸けた故・阪田三吉さんの境遇に共感し、
私自身も「今に見ていろよ!」と、随分鼓舞されたことを思い出します。
心理学では言語的説得性と言いますが、こうしたちょっとした歌詞にも、戦後生まれの我々は涙しながら支えられてきました。


5)
どんな人生にも、努力しても努力しても報われないことがあります。しかし、どんなに報われなくてもあきらめませんでした。
戦後生まれの我々は、あきらめかけるとこうした言語が頭をよぎり、「やっぱり頑張ろう!」と挑戦してきたのです。
言語的な説得は、短歌や詩や格言にも見出していました。言葉を支えにしたのが昭和の時代でした。


6)
時代の風潮は、豊かになった今よりも日本人の多くが随分苦労していた頃です。
大衆を励まし、大衆の心をとらえ、大衆を鼓舞して、大衆に夢を与えました。
何かに飢えていたせいか、我々は一つのメロディからも「勇気」を感じる力がありました。


7)
今の時代は、自らが起き上がる気力が失われているように感じます。
しかし、どんな時代にも誰もが究極は「独り」なのです。自らが起きる気持ちがない人を誰も助けません。
また、お一人「昭和の哀しみ表現された人」が旅立たれました。享年84歳ですが、私もあと12年で同じ年齢に達します。


8)
先週の田舞塾は、初日に函館の「ラッキーピエロ」の王社長の講演と質疑応答でした。最高に感動しました。
昨年末の「経営革新セミナー」で事例研究でお話しましたが、月刊『理念と経営』の2月号でご登場頂いています。


9)
王社長は74歳ですがお元気で、10年後、20年後の売上まで明確です。
1.社員さんの幸せ、2.お客様の満足と、3.社会への貢献、その他は一切考えておられません。
74歳である面「悟り」の境地です。理念と戦略には微塵も隙がなく、多くの視点を持っておられます。


10)
王社長は「自他一如」と述べられましたが、この言葉は、恩師・田里亦無先生に、
鎌倉の坐禅修行でいつもいつも聞かされ教えられた言葉です。
道元禅師は、この境地になるまでには四段階を経なければならないと正法眼蔵で述べています。

11)
第一段階が「布施(人々に対する施し)」
第二段階が「愛語(愛のある言葉)」
第三段階が「利行(他人を利する)」
第四段階が「同事(自他の区別を立てないこと)」です。

12)
この一つひとつの段階の後に「たくさんの文章があります」が、
自他一如の王社長のお言葉で、私の心に火がつきました。
田舞塾の皆様へは、少し多弁になったことをお許しいただきたく思います。


13)
中小企業でも、これだけご立派に経営されておられます。我々の企業経営は突き詰めれば「利他行」が基本です。
また、非常にサイエンス(空理空論ではない)で、外部環境を見据えながら、何が原理原則かをお話し頂きました。
まさに、コア・コンピタンス経営の真髄です。今別府さんはしっかり認識されていました。


14)
さて、翌日はM社様のケース・メソッド授業でしたが、
業績アップ上級コースでコア・コンピタンス経営を10年かけて学んでおられます。
業界ではターゲット市場を明確にし、コンプライアンス順守と従業員満足のために資金を使っておられます。
今後は、我々中小企業は厳しい時代を迎えますが、学ばない人がいると「企業の存続」はありません。


15)
昨日は、芝寿しの梶谷会長にメールを個人的にお送りしました。
NHKの「ファミリーヒストリー」を見て感激し、
下記のメールをせずにはおれませんでした。


16)
以下、本文(原文のまま)。

昨日は、NHKを見ました。映画俳優の奥田瑛二さんの父方や母方の祖先を辿る番組です。

人生の不思議、命の大切さをこの「フアミリーヒストリー」を見ていつも感じます。

今回は特に感動しました。三代とも仕事は異なり葛藤もあるのですが、父方の曽祖父は豊かです。
ところが、祖父は貧乏な百姓でたくさんの借用証書が残っていました。画面に映し出されました。
自分の弟や妹の面倒までみて、6人の子供を立派な人間にするために教育費で苦労するのですね。


17)
祖父は愚痴もこぼさないかわりに、何かあると畑や山を見ながら、一人でぽつんと考え込んでいたそうです。
映像で見るとリアルで、臨場感があり思わず涙が出ます。
昔の親は孤独を偲んで、貧乏に耐えながら、子供に対する慈愛と責任の自覚があったのですね。
映像で映されますから、私も父を思い出して他人事とは思えませんでした。


18)
その祖父は長寿のお祝いの時に次のような和歌を詠んでいます。

「土に生き 自然と共に よろこびの 齢(よわい)を重ね 今日の喜び」


19)
この和歌が画面に映し出され、思わず号泣したくなるような気持に襲われました。
祖父は子供を立派に育てますが、その長男(奥田瑛二の父)は途中学徒出陣です。
戦争の映像が流れてくると、私などは戦後生まれですが先人のご苦労に心が痛みます。

昭和19年、中国の河南省へ出兵し、終戦後捕虜となり音信不通の身になるのです。


20)
祖父も祖母も心配しながら、傍ら「必ず帰る」と希望を持って、帰国後の嫁探しまでします。
逆境の中にいても昔の方々は骨太だったのです。
何かあるとストレスなどという安易な輩(やから)に見せたい番組です。

一人一人が自分の運命を切りひらく姿に、
現代との大きなギャップを感じ「日本人とは何か」を考えさせられました。
無事に帰国した長男は祖父の勧めでお見合いをし、奥田瑛二の母「加藤はま」と結婚します。
そして、戦争から帰還した豊は子供(奥田瑛二・本名豊明)の教育に厳しかったようです。


21)
ある時骨折した息子(奥田瑛二)に、杖を与えて小学校に無理に行かせるのです。
厳しくとも「耐える環境」がその時代にはあったのでしょうね。
映写される映像を見ながら、涙を流す息子の「奥田瑛二」にも感動しました。


22)
父豊は自分が小学校しかでていないので、同じ小学校出の田中角栄さんの総理大臣就任に喜びます。
そして、自分もその影響を受けて市会議員に当選するのです。しかし、父と奥田瑛二の確執が起きます。
父は後を継いでほしいと願いますが、
長男豊明(奥田瑛二)は俳優を志していました。父の勧めで丹羽兵助代議士の書生となりますが、
自分の志をもっている「奥田瑛二」は俳優志願で逃げ出します。


23)
奥田瑛二は天知茂の付け人になりますが、俳優では飯が食えず、アルバイトで稼ぎ、
時には貧乏のどん底に落ちて、水で三日間の飢えを凌ぐところまで追い詰められます。

必死であがき、苦しみ、挫折感に打ちのめされますが、俳優の道をあきらめません。


24)
アパート代まで払えずに野宿までして自らの志に向けて闘いますが、哀れな息子を陰ながら支えたのが、
お母さんの「はま」です。父親に隠れて仕送りをしていたと言います。
「小学」にも、「孟子」にも、古典には「夫婦別あり」という五倫の教えがありますが、

まさに父は厳しく、母は隠れながら優しく子供を見つめ続けたのですね。


25)
男三代・それぞれに生きる道は違いますが、貧乏な祖父を支えたのも、
父が成功するまで耐え忍んだのも、奥田瑛二が立派な俳優になれたのも、
陰に女性の支えがあったようです。

前回の田舞徳太郎通信では「成立と覆墜(ふくつい)」に関して、いかに子供の教育が大事かお伝えしましたが、
自分一代だけの人生しか考えない現代、我々は自分の生命を与えてくれたご先祖様に感謝ですね。
「家」とは何か、家族の歴史には隠された涙が数多くあります。
楽(らく)して生きた三代はなく、我々は子孫のために学び努力をしなければと思いました。


奥田瑛二さんは色々な役を演じる大好きな俳優の一人ですが、
その演じる役の重たさは、長い下積みで磨き上げた内面から出てくるものがあるのでしょうね。
THEマスターコミュニケーションでは、次の講義で人間の内面の深さはどう出来上がるのか?
身体的記憶と、知能的記憶という観点から講義します。

苦労なき人生に「Enforcement(強制・人格の力)」は生まれません。
今日は原稿のためにリーガロイヤルホテルでこの返信を打っています。
今日は梶谷さんのお父様とお母様、今別府さんのお父様、平松さんのお父様にお線香を上げ、
般若心経をあげて、起業家養成スクール生や、会員企業様のご発展を祈願してきました。


私の現在があるのも日創研があるのも皆様のお蔭です。感動のあまり拙文になりもうしわけありません。

吾身の富貴は父母の積善にあり、
子孫の富貴は吾身の勤労にあり、
年々歳歳報徳を忘るべからずですね。

 本文はここまで。

田舞塾初日の後に親友と一緒に楽しくディスカッションしました。
梶谷会長や皆様方、王社長様と次の後継のお嬢様にも感謝申し上げます。心からご成功をお祝いしたいです。


田舞徳太郎

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プロフィール

  • 日創研グループ 代表 田舞徳太郎
  • 「中小企業の活性化」を事業目的とする日本創造教育研究所グループの代表。
    このブログでは、東奔西走の日々を書きつづります。

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このブログ記事について

このページは、田舞通信が2017年2月20日 19:10に書いたブログ記事です。

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