さよならだけが人生だ(盛年重ねて来たらず)』

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親愛なる皆様
お元気ですか。

●今日の教訓

 経営者は、経営に対して熱意だけは最高でなければなりません。

 「この子は、熱心な子でしてね」と、幸之助は、私を紹介する時にいつも言っていました。
 後でわかったことですがこれは慰め言葉だったのです。

 「熱意がすべてだ」と。

 熱意が人の心を動かし、会社を動かすのです。
 指導者は熱意だけは最高でなければなりません。

             木野親之先生(松下幸之助に学ぶ指導者の365日)

1)
眞鍋 明さんの奥様の告別式が終わり、出棺をお見送りして帰阪しました。
全国各地の日創研経営研究会、TTコースのファシリテーターさん、修了生の方々のご参列と供花にお礼を申し上げます。


2)
「人間は誰もが必ず死ぬのですよ。皆様方も無駄な時間や無為な時間を過ごしてはなりませんよ」
ご遺体がそのように我々に語って下さっていると思いました。
いつもお通夜や告別式に参列するとご遺体が語りかけているように感じます。
遺された我々は、時間の有限性や、死の前にはどんな大金も地位や名誉も儚いという真理を自覚しなければいけません。


3)
奥様が応募された第一回「心に残る、ありがとう!」体験談は、作家の夏樹静子先生が入賞作として選ばれました。
家族を思う気持ちが随所にあり、その作文集を棺に入れて旅立たれました。あの賑やかな贈賞式典が懐かしいです。
帰りの車の中で、「さよならだけが人生だ」と井伏鱒二が訳した漢詩「勧酒」の言葉を口にしました。


4)
井伏鱒二は、中国の詩人于 武陵の漢詩「勧酒」を、
「この杯を受けてくれ どうぞなみなみつがしておくれ
 花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ」と和訳したのです。


5)
若い頃に、孤独を慰めるために色々な本を読みました。ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」は幾度も読み直しました。
貧乏でたくさんの本を買えませんでしたから、一行一行丁寧に丁寧に読み、生きることを考えて読みました。
今でも速読は嫌ですし、考える力は生まれません。お金があると次々に読みますから、味わえないのです。


6)
カフカの「変身」も箕面「学問の道・時習堂」に置いてありますが、当時はさっぱり理解出来ませんでした。
月刊誌は「群像」と「文学界」が心の支えで、その時の自分を支えるアイデンティティーになっていました。
書店などで見かけますと今でも懐かしいです。


7)
純文学の中では城山三郎の「鼠(ねずみ)」が異色でした。
主人公の金子直吉や、時代背景がよく分かり、男の生き方に感動したことを思い出します。
「群像」に連載されていた、大江健三郎さんの「万延元年のフットボール」は理解しがたい一つでした。


8)
田山花袋の「田舎教師」を読んですっかり花袋ファンになり、自己露呈の癖がついてしまったのかもしれませんが、
「四里の道は長かった」から始まる文章の一部もまだ記憶の中にあります。
眞鍋さんの奥様は「心に残る、ありがとう!」体験談の作文集を棺に納めて天国に逝かれましたが、
私は室生犀星の「抒情詩」と田山花袋の「田舎教師」を来世に携えたいと思っています。


9)
24歳の時に商売を始め、東京に勉強に行く時に神田古書店街に立ち寄るのが最大の楽しみでした。
初版本は高いのですが、田山花袋の「通盛の妻」を箕面の「学問の道・時習堂」に置いてあります。
大切な時期に様々な本に出会ったことが、そして学問の無い中で考える習慣を身につけたことが今、役に立っています。


10)
また、色々と家族の死で悩んでいる方もおられるのですね。下記のメールが28TT修了生から届きました。

「真鍋ファシリテーターへ贈る「ニーバーの祈り」、私にも届きました。

 昨年28TTのTAプレゼン10日前に母を亡くし、田舞さんから頂いたあたたかい電話や、
 TAプレゼン一日目の全体講評の際に、母の冥福を祈って頂いたことは今でも心に残っています。

 一年以上経った今でも、母の死というものが受入らません。
 今でも、家族にうれしいことがあれば、母へ電話したろ、と思ってしまいます。

 そんな中でのニーバーの祈り
「主よ、変えられないものを受け入れる心の静けさと
 変えられるものを変える勇気と
 その両者を見分ける英知を我に与え給え。」

 泣くなと育てられた私ですが、涙がとまりません。
 こういう御縁や、きっかけが人を成長させてくれるのだろうと、思い感じました。


11)
陶 淵明(とうえんめい)の漢詩の一番好きな部分も思い出しました。昔は青年会議所時代に講演で伝えていました。

「盛年 重ねて来たらず
 一日 再び晨(あした)なり難し
 時に及んで 当に勉励すべし 歳月 人を待たず」

「盛んな時はいつまでも続かない。過ぎ去った時間は取り戻せないのです。
 だから時間を無駄にせずに勉強して自己を修め仕事に励み努力をするのです。
 貴重な時間は人間を待ってくれませんよ(勝手な解釈です)」


12)
商売を始めると決意してからは、「純文学」から「簿記」「経営学」を学びました。当然働きながらですから通信教育でした。
大学入学資格検定(大検)のために通信教育で学んでいたことが役に立ちました。まさに幸田露伴の努力論の「間接の努力」です。
新聞などへの投稿が、独立するための貯金に結構役立ちました。


13)
大阪に戻ってから「田舞塾」に参加してもらいたい方に電話をしましたら「今は現場に入りきりです!」というお返事でした。
この方はTTコースを修了され、日創研経営研究会の歴代会長の方です。非常に人柄が好きです。
多分、現場で何かあったのでしょうが、「あなたの勉強の仕方は拙い!」と、電話でお説教をしました。


14)
「日創研か現場か?」とか「日創研経営研究会か仕事か?」とどちらかに偏ってはいけないのです。
まずは第一は経営であり、その経営を学び人格を身に着けるために日創研の勉強がいるのです。
ORの思想は駄目でありANDの思想が大事なのです。


15)
ましてや、現在の大変化の時代に現場に入ってしまうだけではいけないのです。
世界を見て経営判断を学び、それを徹底して「企業経営」に活かすのです。
私は青年会議所活動と共に、様々な経営の研修にたくさん通いました。
現場に入ると内向きになり、環境変化を実感出来なくなるのです。私は「今別府社長を見習わないと!」と伝えました。


16)
つまり、私はJC運動しか参加していませんでしたが、地位や名声が欲しくて参加したのではありません。
日本という舞台で自分を試してみよう。自分を鍛え、もっとたくさんの経営知識を得よう。その一点に集中しました。
今でも全く変わりませんが、とにかく経営者は人格を磨き、経営知識を身につけ、立派な会社をつくることです。


17)
ですから、本音で勉強し、懇親会はあまり参加しませんでした。ゴルフ大会には総括幹事として義理で参加しましたが、
皆さんがプレーしている間に、私は本を読んで勉強しました。日本が舞台ですから皆さん知識が豊富なのです。
中小零細企業は、中堅企業が遊んでいる間に勉強しなければ「逆転出来ない」のです。


18)
多くの中小企業の経営者の考え方がORの思想です。だから中小企業は伸びないのです。
そして、日創研経営研究会を含めた様々な「会」がありますが、そこが「目的」になってはだめなのです。
あくまでも「社員さんを幸せにする」「お客様の喜びを創る」「企業を地域No.1にする」
そのために日創研や日創研経営研究会があるのです。


19)
私は青年会議所運動で育てられた人間です。
1.現場第一主義で学び、2.自分を磨くために学び、3.企業を良くする為に学びました。
絶対に「群れをつくることなく」、時には「お前のはJC運動ではない!」と、厳しい批判も受けました。
しかし、自己修練と経営開発の1%に絞り、それに向けて99%の努力を傾けたのです。人生は一回だけですから。


20)
私は決してJC屋にはなりませんでした。
首座は「自己鍛錬と企業を伸ばす」しかありませんでした。私には遊んでいる時間がない!
だから、日創研経営研究会だけで勉強している人は、あまり「立派な企業」の経営者が見当たりません。


21)
立派に業績を伸ばしている人は、日本創造教育研究所で「人間力・考える力・仕事力・感謝力」を徹底して学び、
コア・コンピタンス経営やマーケティングやブランド力を身につけ、ますます我々日創研を活用されて業績を上げています。


22)
ところが、世の中には「会」の活動にハマってしまい、
1.現場・現実を忘れ、2.社員さんの存在を忘れ、3.企業経営のためを忘れてしまって、
懇親会でワイワイ騒いだり、講演を聞いて勉強したと錯覚するのです。


23)
北九州の阿部さんにお電話しました。二年連続赤字でしたが、26TTから4年連続増収増益です。
現在、京都の社長塾で学んでおられますが、成功要因はビジネスモデルを変えたからです。
また、F社長は債務超過でしたが、27TTコースから連続増収増益を続け、資本の部合計が12%になっています。


24)
眞鍋さんはファシリテーターや、日創研経営研究会の本部副会長を兼務しながら様々な研修で学んでいます。
告別式にはTTコースを育てて下さった平山さんや櫻井さんも現役やOBのファシリテーターもたくさんいました。
ほとんどのファシリテーターが涙を流していました。眞鍋さんの今後を案じているからです。


25)
そして、我々日創研のご受講生に目指して頂きたいのが「アイ・ケイ・ケイの金子社長」です。
人物を一途に磨かれています。勉強をされ、社員・幹部・現場・株主満足経営の実践です。
「さよならだけが人生だ(盛年重ねて来たらず)」です。いくつになっても向上心を持って生涯学んでいきましょう。


眞鍋さんの奥様のご冥福を祈念します。

合掌

田舞徳太郎

 

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プロフィール

  • 日創研グループ 代表 田舞徳太郎
  • 「中小企業の活性化」を事業目的とする日本創造教育研究所グループの代表。
    このブログでは、東奔西走の日々を書きつづります。

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このブログ記事について

このページは、田舞通信が2016年8月22日 08:50に書いたブログ記事です。

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